MCVは”成果の見える化”と”機械学習の最適化”の為【広告運用】
広告運用を行なっていて、なぜMCVが大事なのかという点を今日は記事にしてみたいと思います。
MCVとは?なぜ重要なのか?
MCVとは、最終的なコンバージョン(CV)に至るまでの中間的な成果を指します。例えば、ECサイトであれば「カートに追加」、BtoBリード獲得なら「CTAボタンのクリック」などが該当します。
なぜMCVが重要なのか、それは以下の2つの理由が挙げられます。
- 成果の見える化
- 機械学習の最適化
1. 成果の見える化:CVが発生しなくても運用の手応えを掴む
広告運用ではCV獲得を求められるのですが、即座に結果が出るとは限りません。特に高単価商材やBtoBのリード獲得においては、CVまでの道のりが長くなりがちです。
そのため施策を実行していく過程で、施策そのものがダメなのか、もう少し待っていればCVが着くのか判断が難しい場合があります。
MCVを設定することで、「この広告が全く成果を生んでいないわけではなく、ユーザーは少しずつ前進している」という状況を可視化できます。例えば、以下のようなデータを取得できるようになります。
- ECサイトの場合:「カートに追加」は多いが、決済には至らない → 決済フローに課題があるかもしれない
- BtoBサイトの場合:「LP1とLP2を比べるとLP1はMCVすら全くつかない、でもLP2はMCVは結構ついてる →LP1だけ止める
このように、MCVを計測することで、「施策自体が意味がないのか、それとも改善の余地があるのか・もしくはもう少し時間を置けばCVが付きそうなのか」を判断する材料が増えます。
2. 機械学習の最適化:より質の高いユーザーに広告を届ける
もう一つの重要なポイントは、MCVが広告の配信最適化に貢献することです。広告プラットフォーム(Google広告やMeta広告など)は機械学習を活用して、より高い成果を上げるために広告の配信先を最適化していきます。この際、MCVを設定しておくことで、「最終CVに繋がる可能性の高いユーザー層」に広告を集中させることができます。
例えば、広告プラットフォームは以下のように学習を進めます。
- 初期段階:広告が広範囲に配信される
- MCVデータを活用:カート追加や資料ダウンロードなどの行動をしたユーザーを学習
- ターゲティングの精度向上:CVにつながりやすいユーザーへ広告を最適化
MCVを設定しない場合、機械学習の対象は「最終CVをしたユーザー」のみになり、学習データが少なくなります。しかし、MCVを設定することで「CV手前で離脱したが、見込みがあるユーザー」を機械学習がキャッチしやすくなり、広告の最適化がスムーズに進むのです。
MCVを活用した広告運用の未来
MCVを適切に設定し、広告運用に組み込むことで、広告の成果を早い段階で可視化し、より精度の高い最適化を実現できます。これにより、広告のPDCAサイクルを迅速に回せるようになり、次のような好循環が生まれます。
- 無駄な広告費の削減:成果が見えやすくなり、効果の低い施策を早めに見直せる
- リードの質の向上:CVに近い行動をとるユーザーに焦点を当てた配信ができる
- 広告運用の精度向上:データに基づいた運用改善がしやすくなる
- クライアントや上司への説明がスムーズに:数値を根拠に運用状況を説明できる
まとめ:MCVを活用し、広告運用の質を高める
広告運用において、最終的なCVだけを追い求めるのではなく、MCVを設定し、広告の効果を細かく分析することが重要です。MCVを活用することで、成果の見える化が進み、機械学習の最適化が促進され、最終的にはCVの向上につながります。
広告運用の成果を最大化するために、今すぐMCVの設定を見直してみてはいかがでしょうか?