【エンジニア採用】土台に乗らない候補者は絶対にスカウトしない
会社によってエンジニア採用の基準は様々です。
弊社のように、割とジュニアレベルのエンジニアでも採用してすぐ黒字に出来るノウハウを持っていれば、採用基準は下がり採用率は高まります。
ただ少数精鋭でメチャメチャ技術力のある熟練者しか採用したくない!という感じの会社だと、当たり前ですが採用難易度はメチャメチャ上がり、母集団形成をするのも大変です。
なぜなら採用媒体にいる候補者で、スカウトをそもそも送れる人を探す工数も上がるからです。
今日のコンテンツでは、採用基準が高く質の良い母集団形成が難しい企業様向けに「こういう感じで採用活動すれば”再現性高く”良い人に出会えますよ」という文章を書こうと思います。
土台に乗らない候補者は絶対にスカウトしない
優秀な人材を採用するためには、スカウト候補者の選定が何よりも重要です。
基本的には、求人票に記載された採用要件(必須条件・歓迎条件)に基づいて候補者を選定しますが、
チェックリストを作りそもそも土台に乗らなければ脳死で必ず弾くというオペレーションをすべきです。
例えば以下のようにGoodポイントとNGポイントを企業ごとポジションごとに洗い出し、
(少なくともNGポイントに関しては)このラインを超えてない人物は絶対にスカウトしないと明確にするのが大事です。
Goodポイント
- スタートアップ企業での累計5年以上の開発経験がある
- 大規模なサービス開発に関わった実績がある
- 技術を手段として活用し、プロダクトやユーザー価値の向上に努める姿勢を持っている
- 5名以上のチームでの開発経験がある
- チームでの協力や協調を楽しみ、共に働くことに積極的である
- スタートアップ特有の変化を柔軟に楽しむことができる
NGポイント
- 技術スタックが著しく異なる(例:Webエンジニアなのに組み込み系やCOBOLのみの経験)
- 1年未満のプロジェクトを頻繁に転々としている
- 技術スタックの種類が少なすぎる(ピュアなPHPしか経験がない)
- 経験年数とスキルの深さに不均衡がある(例:運用保守ばかりで開発経験が少ない)
- 多くの技術に触れているが、それぞれの経験が浅い
- 上流工程のみ経験しており、実際の開発に携わっていない
- 正社員として安定したキャリアを築いていない
- 希望年収と提示年収が大幅に乖離している
- 短期間での転職が多く、キャリアにブランクが目立つ
- SNSでネガティブな発言が多い
まあ定量的に計りにくい文章もあるので難しいのですが、
なるべく定量的にレジュメを見た段階で白黒ハッキリつく基準を作るのが大事だと思いますし、
この土台をどれだけスマートに作れるかは採用成功の鍵の一つだと思います。
タレントプールを運用する(CRMすべし)
スキルのある人材であればあるほど「即日働き始められます〜」みたいな人に出会える確率は低いですし、
候補者に関しても、スキルフルな人材であればあるほど「将来的にこういう会社で働く準備を少しずつするか〜」みたいな人も多かったり
いつか転職しようと思ったとき用に、良さそうな会社があれば話とか聞いてみたりするか〜みたいな感じの人も多いです。
新しく土台に乗る人物で「今すぐ働きたい」人を探し当てる難易度も高い訳なので、
ポジションが急に空いて早急に採用しなきゃいけない、、、!まずい、、、!みたいな状況になる前に、
継続的に永続的に採用活動をしながらタレントプールを構築して運用しましょう。
端的に言えば(なんでも良いので)HubSpotやタレンティオ、Excelみたいなのを駆使してCRMを導入して、来たるその時に備えましょう。投資です。
採用ポジションが空いてない時でも、採用人事のリソースを出来る限り投資して日々「良い人材」に出会うために時間を使うのです。
良い人材に沢山出会っておいて、3ヶ月後、半年後、一年後に「早く採用しなきゃ!」というタイミングで良い人を採用できる準備をするべきなのです。
良い候補者のタレントプールを運用して、*多くの人材の希望転職時期を把握しておくことが大事です。
返信率の高いスカウト文を書く方法
採用活動において、スカウト文面は候補者との最初の接点であり、その後のコミュニケーションを左右する非常に重要な要素です。
適切なスカウト文を作成することで、候補者の関心を引き、次のステップへとつなげることが可能になります。
スカウト文の基本的な考え方
スカウト文を作成する際の基本的なアプローチは、候補者のレジュメから彼らのニーズを読み取り、それを自社の強みや提供できる環境と結びつけて表現することです。
このプロセスは一見単純そうに見えますが、実際には候補者の背景や期待を理解し、それに応じたカスタマイズを施すことが鍵となります。
仮説の段階であっても問題はなく、大切なのは候補者が「自分がこの企業でどのように成長出来るか」をイメージできるようにすることです。
まず、候補者に対して「なぜこの人が魅力的に感じたのか」を明確に伝えることが大切です。
レジュメを通じて彼らの経歴を確認し、その中で特に目を引いた部分を理由とともに述べます。
例えば、スタートアップでの豊富な経験や大規模プロジェクトでの成功事例など、具体的なポイントを挙げることで、候補者に対して真摯なアプローチを示すことができます。
次に、候補者のニーズに応える形で、スカウト文を作成します。
候補者が今後どのようなキャリアを築きたいと考えているのか、レジュメに記載された内容をもとに予測し、そのニーズに自社がどのように応えられるかを具体的に示します。
例えば、リモートワークの希望が記載されている場合には、自社の柔軟な働き方の制度を紹介するなど、候補者が「ここなら自分の望む働き方が実現できる」と感じられるようにすることが重要です。
最後に、自社の魅力をしっかりと伝えましょう。候補者が求めている環境や役割を自社が提供できることを示し、彼らが実際に働くことによってどのようなメリットが得られるかを強調します。
このステップでは、単に会社の特徴を列挙するのではなく、候補者のニーズと関連付けながら具体的に表現することが求められます。
スカウト文のカスタマイズレベル
スカウト文面をどの程度カスタマイズするかは、自社が投資できる工数によって定められます。投資できる工数に応じて良しなに対応しましょう。
メチャメチャ凝った文章をオリジナルで作るのも良いですが、スカウトをそもそも送れなければ意味もありません。
ここでは、カスタマイズのレベルを3段階に分けて解説します。
レベル1は、ほぼカスタマイズを行わないケースです。この場合、候補者のレジュメを参照しつつも、一般的な内容でスカウトを送信します。たとえば、「レジュメを拝見し、弊社の〇〇ポジションでご活躍いただける方なのではと思いご連絡を差し上げました。」といった文面が該当します。
レベル2は、候補者のレジュメからマッチする経験をピックアップしてスカウト文を作成する段階です。具体的には、候補者の過去の経験や実績に基づいて「〜のご経験や、〜としてご活躍された点に惹かれてご連絡を差し上げました。」といった形で、より具体的なアプローチを行います。
レベル3は、レジュメからピックアップした経験に加えて、候補者のニーズに合わせた提案まで行うケースです。このレベルでは、個々の候補者に対して完全にパーソナライズされた内容を送信し、その人のキャリア目標や希望条件に沿った提案を行います。たとえば、「〜のご経験と、今後チャレンジされたいとお考えの〇〇に対して、弊社では〜のような環境をご提供できます。」という形で、候補者に強く訴求することが可能です。
厳選された熟練者のみ採用したい会社は、出来ればレベル3まで徹底的に作り込んで送るのがオススメです。
スカウト文作成における注意点
スカウト文を作成する際には、候補者のレジュメに記載されている言葉をできるだけそのまま引用することがポイントです。
理由としては、人によって言葉の使い方やニュアンスが異なるため、スカウト送信側で解釈を入れすぎると、候補者に違和感を与えるリスクがあるからです。
候補者が使っている言葉を尊重し、彼らが「この企業は自分のことを理解している」と感じられるような文面作りを心がけましょう。
ストーリー型のスカウト文:3つの型
最後に、スカウト文にストーリー性を持たせることで、さらに候補者の関心を引く方法について紹介します。
ここでは、課題型、親和型、やりたいこと型の3つのアプローチを取り上げます。
課題型では、候補者が自社の課題を解決する役割を果たせることを強調します。たとえば、候補者の過去の実績から「このスキルが自社の課題解決に役立つ」と判断した点を述べ、それに対して具体的な役割を提示し、候補者が得られるメリットを提示します。
親和型は、候補者の興味や関心が自社の事業内容と一致している点を強調する方法です。たとえば、候補者が「新しい技術に挑戦したい」と記載している場合、自社で採用している最新技術やその挑戦の機会について具体的に言及することで、候補者に親和性を感じてもらいます。
やりたいこと型では、候補者が今後やりたいと考えていることが、自社で実現できることを示すアプローチです。たとえば、候補者が「リーダーシップを発揮したい」と記載している場合、自社でのキャリアパスや成長機会について具体的に示し、彼らの目標が実現できる環境であることを提案します。
これらの型を活用しながら、スカウト文を構築することで、候補者に対して一貫性のあるメッセージを伝えることができ、採用活動の成功率を高めることができます。